2018年10月15日(月)

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株式会社 三陸新報
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水源開発事業進まず  気仙沼市が毎年暫定水利権を申請

大川をまたぐ水管橋は未使用。手前で沈砂池の工事が続く
大川をまたぐ水管橋は未使用。手前で沈砂池の工事が続く

水源開発事業進まず  気仙沼市が毎年暫定水利権を申請

 気仙沼市で、新月ダム建設中止に伴って行われている新たな水源開発事業が遅れている。県から長年、暫定豊水水利権の許可を受けて大川から取水しなければならない、不自然な状況が改善されないままだ。
 市の水需要を補う暫定豊水水利権は、新たな水源となる新月ダムを担保に認められてきた。しかし、新月ダムは地元の反対もあって県が2004年に建設を正式に中止。市はその後、耕作面積が減った水田の取水量を上水の取水量に充てる「期別取水」と、松川地区の地下水源の開発を担保に暫定水利権を申請していきている。
 松川水源は五つの井戸、沈砂池を整備したが未使用。14年度に終える予定だった水源開発事業は、東日本大震災の発生や財政事情などから、現在の計画では19年度に完了する予定となっている。しかし、市水道事務所によると、さらに遅れて22年度になる見込みで、それまで県に水利権の許可を得ていくことになる。
 これまで水源開発事業に充てた総事業費は48億円で、このうち約30億円を支出した。進捗(しんちょく)率は60%ほど。10年以上も前に整備が終わったにも関わらず、未使用という施設もある。