気仙沼の天気を確認2021年05月09日(日)

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株式会社 三陸新報
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山本五十六の書を刻んだプロペラ 唐桑の鈴木さん所有

山本五十六の書が刻まれたプロペラ
山本五十六の書が刻まれたプロペラ

山本五十六の書を刻んだプロペラ 唐桑の鈴木さん所有

 気仙沼市唐桑町の民家に、連合艦隊司令長官・山本五十六の書が刻まれた軍用機のプロペラが残されている。海軍に多額の寄付をした人に、返礼として贈られたものとみられる。
 プロペラは長さ約2・6メートルの木製で、重さは約15キロ。鮪立の鈴木登子さん(81)方にあり、父である故・榮松さんに贈られたものだという。
 右側には、中国の漢詩の一節である「竜蛟躍四溟」と五十六の署名、左側には「水産報国」とある。中央部分に、「竹﨑武泰」という人から榮松さんに贈られたことが示されている。
 山本五十六記念館(新潟県長岡市)によると、陸軍将校で大日本報国義会の会長を務めていた竹﨑氏が、使われなくなった海軍機の木製プロペラに、五十六の書を彫り、航空機などを献納した企業や献金者に返礼品として贈ることを企画。1930年代以降、かなりの数が作られたと推定されている。
 マグロ、カツオ船の船主、旧唐桑町時代の町会議員なども務めた榮松さんだが登子さんは榮松さんから、プロペラが贈られた経緯などを聞いたことがなかった。登子さんは「父は良いことをしても大っぴらには話さなかった。今回、人の役に立ちたいと行動した、父の一面を改めて知ることでき、うれしい」と話しプロペラを感慨深く見つめた。