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「緊急宣言」で南三陸町観光業厳しさ増す 

店頭営業を休止したYES工房
店頭営業を休止したYES工房

「緊急宣言」で南三陸町観光業厳しさ増す 

 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が発令されたことで、南三陸町内の観光業に影響が出ている。宣言期間中、販売営業を休止し、スタッフの勤務を交代制にした店舗があるほか、教育旅行の受け入れが全てキャンセルになったり、休業せざるを得なくなったりした宿泊施設が出ている。
 オクトパス君などのグッズを制作、販売している南三陸YES工房は、売り上げ減による人件費抑制、スタッフや来場客の感染拡大防止を図るため、12日まで業務を制限することにした。工房での販売を休み、スタッフの勤務を交代制にした。
 昨年の宣言発令時、売り上げは前年の8割に減った。宣言が解除された後に持ち直したかに見えたが、今年に入ってもグッズの売り上げは伸びず、需要が見込めるお盆期間中も売り上げは例年の2割ほどにとどまった。
 9月に予定していた教育旅行の体験も中止、延期が相次ぎ、「難しい判断だったが、経営体の体力を考えると、販売の休止などはやむを得ない」と工房の大森丈広代表()。「状況は昨年度よりも厳しいかもしれない」と険しい表情を見せる。
 ホテル観洋では9月に関東圏や県内から26校・2778人の修学旅行生を受け入れるはずだったが、延期やキャンセルで予約分が全滅。東日本大震災から10年の節目でもあり、昨年に比べて受け入れが好調で、来町を復活した学校もあったが、ホテルでは「キャンセル分に補償はなく、厳しい状況に変わった」と肩を落とす。
 民宿は酒類の提供禁止、食事を提供する時間の繰り上げなどの影響から、7施設で休業やインターネットでの予約を休止した。宿泊料金の補助、買い物券が付く「南三陸宿泊クーポン」がスタートする時期でもあったが、各施設には予約を延期する問い合わせが寄せられている。
 「これから盛り返そうと思っていたが、酒も提供できず、夜の食事も時間が限られているのであれば、自信を持って客を受け入れられない」と歌津地区の民宿の男性店主。「宣言が延期されれば、さらに対応に追われる。一日も早く感染が収まってほしい」と話した。