マツタケ出荷準備ОK 気仙沼市が放射能測定器を導入
マツタケ出荷準備ОK 気仙沼市が放射能測定器を導入
気仙沼市は、基準値を超えの放射性セシウム検出によって出荷制限されている市内産野生キノコのうち、マツタケに限って制限解除するための準備が進めている。検査機器の非破壊式放射能測定装置を用意し、今月末からのシーズンに合わせて稼働させる。登録認証など条件は厳しくなるが、心配された出荷制限は回避できる。
昨年11月に市内産のコウタケから基準値を大幅に上回る放射性セシウムが検出されたことを受け、市内産の野生キノコはマツタケを含めて全面的に出荷制限されている。解除には年単位のモニタリングを繰り返し行って安全性を確かめる必要があり、通常は再開までに早くても3~4年かかる。
県が野生キノコの出荷管理実施要綱を改定したことで、非破壊検査によって放射線量が「1キログラム当たり50ベクレル以下」と確認できたものに限り、出荷できることになった。
このため市は、県補助金を財源に検査装置を導入。JA新みやぎ気仙沼営農センターに設置し、検査業務をJAに委託した。
出荷するマツタケは全て検査が必要。基準をクリアして安全性が確認されたマツタケには検査済み証と出荷者情報のラベルが貼付される。
同課は「野生キノコの出荷制限が全面的に解除されるのは当分先だが、マツタケに限っては出荷の空白期間が回避できる。基準は厳しいが、まずは販路などが維持できそう」と話している。