タチウオ水揚げ好調
タチウオ水揚げ好調
気仙沼魚市場で、定置網漁や小舟はえ縄漁などで取られたタチウオの水揚げが好調だ。全身が銀色で平べったく、文字通り「太刀」のような魚体。気仙沼・本吉地方ではあまりなじみのない魚だが、3年ほど前から漁獲量が増えている。
気仙沼漁協によると、タチウオの水揚げは2017年まで年間数キロから数十キロだった。18年に167キロに増え、19年には一気に14トンとなった。今年はすでに昨年1年間の1・2倍となる8・5トンが揚がっている。
7日には、小舟はえ縄や定置網網で取られた約60キロが並んだ。「気仙沼には揚がらない魚なので、市内ではあまり食べられていないが、関東や関西では高級魚。今が旬で、淡泊なような見た目の割りに脂が乗っていてうまい」と買い受け人。刺し身や塩焼き、ムニエルなどで食べるという。
入札による取引価格は、1キロ当たり2千円を超えるものもある。ほとんどが関東、関西方面に出荷されている。
別の買い受け人は「タチウオは本来、南の魚だが、気仙沼で大量に水揚げされるのは珍しくなくなった。地球温暖化で海水温が上昇しているからだろう」と話していた。