気仙沼の天気を確認2021年10月26日(火)

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「気仙沼茶豆」が不作 ブランド維持へ出荷断念

不作だった気仙沼茶豆の畑
不作だった気仙沼茶豆の畑

「気仙沼茶豆」が不作 ブランド維持へ出荷断念

 気仙沼市の秋の味覚の一つ「気仙沼茶豆」が不作だ。8月中旬の長雨、その直後の高温によるものとみられ、大規模に生産している階上生産組合(佐藤美千夫代表)では、今季の出荷を取りやめた。わずかでも出荷を―という考えもあったが、育ててきたブランドを守るための苦渋の決断で、今後、できた種を選別して来季に希望をつなぐことにしている。
 気仙沼茶豆は、一般的なものよりも香りが良く、甘みもある。「五葉茶豆」をベースに2000年ごろから栽培と自家採種を繰り返してブランド化を図ってきた。秋限定の味覚として市内外で人気だ。
 組合によると、出荷できないほどの不作は始めてから約年で初めて。
 今季は5月末ごろに約2・1ヘクタールに作付けし、8月上旬に花芽を付けるまでは順調な生育だったが、中旬ごろの1週間近い長雨と低温、その後の高温で一変。さやの数は多いものの実は膨らまず、平べったいまま今月の収穫時期を迎えた。
 波路上野田地内の畑で、佐藤代表(77)からさやを見せてもらうと、実は例年の丸々とした形ではなく、入っているのか分からないほど薄い。
 出荷できそうなものも一部にあるが、「生半可な出来で出荷してはファンが離れてしまう。ブランドを守るために今年は見送るという苦渋の決断をした。楽しみに待ってくれていた皆さんには申し訳ない」と佐藤代表。
 現在は、収穫しないまま種になるのを待っている状態で、今後、来季に向けて種を選別する。佐藤代表は「気仙沼茶豆は地道に育て上げ、ようやく多くの人に喜ばれるものになった。今季は不作だったが良い種をしっかりと選び、来季につなげたい」と話している。