気仙沼の天気を確認2021年10月26日(火)

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写真集団「鼎」 わが街10年の歩み発刊

気仙沼の移ろいを記録した「わが街10年の歩み」
気仙沼の移ろいを記録した「わが街10年の歩み」

写真集団「鼎」 わが街10年の歩み発刊

 気仙沼市内の写真愛好家でつくる写真集団「鼎」(佐々木徳郎代表)が、「わが街10年の歩み―写真集『平成の大津波』―」を発行した。東日本大震災前から現在までの気仙沼を映した416枚を収録。復興に向けて歩む古里を伝える貴重な一冊となっている。
 「鼎」は1977年に発足して以来、長年にわたり気仙沼の風景や街並み、人々の日常を撮り続けてきた。
 多くの人たちが犠牲になった震災後は、シャッターを切ることをためらったというが、「未来の子供たちに伝えたい」という強い思いで、13人のメンバーが写真を撮りためてきた。
 震災から10年が経過し、気仙沼の姿を一人でも多くの人に見てほしい―と、後世への伝承の思いも込めて作成を発案。気仙沼市東日本大震災10年復興祈念事業を活用して実現した。
 過去に市内で開催した写真展「昭和の街並み」の作品をはじめ、震災の数年前に撮影した作品も残っており、写真集では震災前と後、10年後の定点撮影写真を比較して掲載している。津波襲来や火災の様子を時系列でつづったページもある。
 多くのがれきが埋めつくす被災直後の街並みから、住民が寄り添う避難生活の様子、ボランティアとの交流、高校生の語り部活動など、一歩一歩前に進む姿が収められている。
 佐々木代表(86)は完成した本を手に、「10年が過ぎ記憶がだんだん薄れてきている。写真を通して気仙沼の変化を感じてほしい。この写真集が将来の子供たちの役に立つことを願う」と語った。
 500部を作成。非売品とし市や市内の学校、リアス・アーク美術館、公民館、医療機関などに寄贈される。
 収録写真の一部は7日から4日間の日程で、リアス・アーク美術館に展示される。