気仙沼の天気を確認2021年10月26日(火)

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株式会社 三陸新報
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一本釣りカツオ餌不足で水揚げ減る

餌の供給を待つ一本釣り船
餌の供給を待つ一本釣り船

一本釣りカツオ餌不足で水揚げ減る

 気仙沼魚市場に水揚げされる生鮮カツオの数量が減っている。一本釣り船が餌にしているカタクチイワシが不漁のために不足し、漁獲量が上がらない。東日本大震災後で初めての3万トンを超えるなど好調を維持してきたが、ここにきて一気にペースダウンした。例年なら漁は来月も続く。関係者は安定した餌の供給に戻ることを願っている。
 一本釣り船の水揚げ数量の減少は先月末ごろから始まった。それまで1隻当たり平均20トンほどを揚げていたが、現在は10トン未満が目立つ。
 13日も一本釣り船隻が揚げたのは、合わせて38トンにとどまった。宮崎県船籍の一本釣り船の漁労長は「餌は通常ならバケツで120から150杯を積み込む。現在は餌場にもよるが50杯ほど。20杯の時もある。イワシの状態も悪く、すぐ死滅してしまう」と話す。
 一本釣り漁では生きているイワシをまき、散水機で水を海面に打ち付けてイワシが多くいるように見せかけてカツオを釣る。イワシは定置網で漁獲され、餌場のいけすで飼われている。
 一本釣り船の乗組員や船関係者によると、餌場は唐桑や岩手などにあるが、どこもイワシが少なく、他県から運んできた餌も使われている。販売数量に制限がかかっており、順番待ちのために1日休まざるを得ない船もあるという。
 13日に水揚げした一本釣り船の乗組員は「きょうは休んで明日出漁する。この時期に餌がなくなるなんて初めてでは。昨年より水揚げ金額が少ないので、まだ漁を続けたいのだが…」と語る。
 イワシを供給している定置網の関係者は「供給が追い付いていないのは確かで、餌業者も苦労している。大雨や台風、潮の速い流れなどがイワシの減少や成育に影響しているようだ」とし、「ただ、先週ぐらいから徐々に取れ出しており、危機的な状況からは脱した」と話している。