気仙沼の天気を確認2021年12月07日(火)

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大川サケ漁大不振

捕獲作業はヨシの撤去と同時並行で行われた
捕獲作業はヨシの撤去と同時並行で行われた

大川サケ漁大不振

 気仙沼大川のサケ漁が大不漁に陥っている。今季初捕獲から1カ月がたったが、累計の捕獲数は千匹止まり。昨年同期を大きく下回り、平成以降で最少だった一昨年同期の実績にも全く届いていない。例年ならピークのこの時期になっても遡上(そじょう)数が増える兆しはなく、気仙沼鮭漁業生産組合(管野幸一組合長)は頭を抱えている。
 10日には72匹を捕獲し、今季の累計は1023匹(雌417匹、雄606匹)になった。昨年同期の15・5%、一昨年同期の20・7%だ。
 昨年のこの時期は1日200匹以上を取っていたが、今年は70~80匹ほど。例年なら捕獲作業が毎日行われている頃だが、今年は1~2日おき。仕掛けた網にサケがなかなかたまらないためだ。
 大川では例年、10月下旬から11月上旬にかけてが捕獲のピーク。これからは遡上数は減る一方になるが、組合員は「来遊が遅れているのだと信じたい」と話す。
 親魚の捕獲数が増えないため採卵数も伸びておらず、組合によると、10日現在で70万粒ほど。昨年同期の435万粒、一昨年同期の388万粒を大きく下回っており、このままでは稚魚放流や4、5年後の遡上に大きく影響する。
 現在遡上している親魚が稚魚で放流された4、5年前、大川の稚魚放流数は900~1千万匹で例年並みで、不漁になるような数ではなかったという。海水温の上昇が稚魚の成育に影響した―という研究があり、組合はこれが原因ではないかとみている。
 管野組合長は「県内どの河川も同じ状況。研究者の話などから、こうした状況は今後何年も続くのだと思う。定置網や刺し網の漁業者、県、市など関係者がみんなで知恵を出し合い、対策を考えなければならない」と話している。
 10日には、前日の大雨によって流れてきた大量のヨシや流木、ごみが大川に張った網にたまり、組合員が撤去作業に追われた。網を支えるくいは流されずに済み、捕獲作業に大きな影響はないものとみられるが、数日間のロスにはなる。組合員は「大不漁とでダブルパンチだ」と嘆いた。