気仙沼の天気を確認2021年12月07日(火)

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株式会社 三陸新報
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室町、江戸の貴重な品続々

発見された刀や大量の古文書など
発見された刀や大量の古文書など

室町、江戸の貴重な品続々

 気仙沼市本吉町下要害の三浦裕士郎さん(39)方の蔵から南北朝時代以降の刀や馬具、仏像など約30点と大量の古文書が見つかった。郷土の歴史解明につながる資料として、専門家の知見も借りながら保存や考証などを進めていくことにしている。
 発見されたのは、南北朝時代後期から室町時代初期にかけて活躍した名工・2代目宇多国宗作の刀、年代が不明のやり、馬具、鎖かたびらといった武具のほか、印籠、古銭(寛永通宝)など。
 大日如来、日蓮上人、三浦一族の祖先の一人・三浦大介(義明)の像に加えて、江戸時代初期のキリシタンのものとみられる素焼きのマリア観音なども見つかった。
 古文書は、三浦さんの先祖が創建に携わった眞如寺にまつわるものや、柳生新陰流、一刀流の秘伝書、取引証書など多数。記された日付から江戸時代の1650年以降のもので、明治時代がほとんどだった。
 三浦さんによると、寺の来歴を確認するために昨年夏ごろから蔵に出入りするうちに収められていた品々を発見した。
 このうち、さび付いた刀の整備を町内の刀剣研磨師に依頼したところ、室町時代ごろのものと分かり、岡山県の倉敷刀美術館の鑑定で時代、作者を特定した。
 このほかの物品は、郷土史研究家らの協力で時代などを推測。資料の写真は、三浦一族の研究をしている神奈川県横須賀市に提供もしている。
 11日には、多賀城市の東北歴史博物館の千葉正利学芸部長ら2人と気仙沼市教育委員会職員が訪れ、保存状態などを確認するとともに、蔵の内部を視察。刀には油を差す、古文書は衣装ケースなどに入れて適度な乾燥を保つ―などのアドバイスを受け、時々手入れをするよう勧められた。
 三浦さんは「家や寺のことだけでなく、郷土の歴史につながる貴重な資料。数が多いので時間をかけて整理し、適切な保存や考証をして活用、継承を考えていきたい」と話している。