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南三陸町で海産サケから採卵始まる

海産親魚から採卵する作業員
海産親魚から採卵する作業員

南三陸町で海産サケから採卵始まる

南三陸町の八幡川と水尻川でサケのふ化放流を行っている志津川淡水漁業協同組合が、海産親魚からの採卵を始めた。組合員らが一匹でも多くの稚魚確保と放流につなげようと、手際良く作業を進めているが、海での水揚げも少なく苦戦を強いられている。
 遡上(そじょう)するサケの減少によって種卵確保が困難になっているため、定置網などに入るサケから採卵する取り組み。2015年から毎年実施しており、今年は11日から始まった。
 組合の職員ら10人ほどが午前6時から作業。11日は、南三陸地方卸売市場(志津川魚市場)に水揚げされたメスのサケ約30匹を購入し、約3万粒の卵を取り出した後、小森ふ化場に運び、八幡川で捕獲したオスの精子をかけて授精させた。
 海産親魚、遡上、陸上で飼育させた海サケと合わせた採卵総数は500万粒が目標としているが、市場への水揚げ(10月末現在)は前年同期の2割にも満たない。例年、沿岸刺し網漁業に協力している網上げは、漁獲量が大きく減っていることから要請はせず、どこまで確保できるかは不透明だ。
 同組合の千葉純一さん(36)は「海の水揚げも伸びておらず、他の河川からの移入も期待できない。自前での努力をしなければふ化放流と回帰の循環が崩れてしまう。何とかして卵を確保し、4年後につなぎたい」と話した。