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生誕160年落合直文事績展が開幕

展示されている掛け軸などの貴重な品々
展示されている掛け軸などの貴重な品々

生誕160年落合直文事績展が開幕

 気仙沼市出身の歌人・落合直文の生誕160年を記念した事績展が20日、直文の生家である市内松崎片浜の煙雲館で始まった。直文直筆の歌の掛け軸や歌集、国語辞典の原点となった直文による辞書「ことばの泉」など普段は見られない貴重な品々が一挙に公開されている。23日まで。
 落合直文(1861~1903年)は、近代短歌の源流をつくった明治を代表する歌人。国文学者としても活躍し、古典研究や辞書の編纂など、国語教育にも大きな影響を与えた。
 今年で生誕から160年の節目を迎えることから、落合直文顕彰会が市東日本大震災10年復興記念事業として「落合直文生誕160年祭」を開催。事績展はその催しの一つで、直文の功績をたたえ、多くの人に継承しようと企画された。
 1階には直筆の掛け軸がずらりと並ぶ。誰でも古典に親しめるようにと直文がつくった「日本文学全書」(全26巻)のほか、「孝女白菊の歌」「萩之家歌集」などの著作が紹介されており、来場者はじっくりと見入っていた。
 2階には、まな弟子の与謝野鉄幹と一緒に写った写真をはじめ、与謝野晶子や鉄幹ら直筆の歌などが展示されている。
 秋田県から訪れた鈴木仁さん(61)は「『落合直文』は知っていたが、初めて学んだことが多くあった。直筆は、活字と違ってたおやかさなども感じられ、貴重な機会になった」と話した。
 顕彰会の荒木英夫会長は「津波で流された物もあるが、今ある資料をしっかり保管し、新しいことにどんどん挑戦した直文の生涯と業績を多くの人に継承していきたい」と語った。
 初日は功労者への感謝状贈呈式も行われた。