気仙沼の天気を確認2022年01月21日(金)

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三陸沖カツオ漁 来季は「平年並み」予測 

講演する二平さん
講演する二平さん

三陸沖カツオ漁 来季は「平年並み」予測 

 カツオの研究者として知られる、茨城大学人文社会科学部客員研究員の二平章さんが、20日に気仙沼市内で開かれた講演会で、来年の三陸沖のカツオ漁に関し、「近年(2011年以降)の平年並み」との予測を示した。東日本大震災以降で最高となった今年のようにはいかず、落ち着いた漁模様になりそうだ。
 二平さんは、来年6~11月に三陸沖で行われる近海竿(さお)釣り漁について、「初夏に2キロ以上、秋に3・5キロ以上」になるカツオ(B群)、「初夏に1・5キロ以上、秋に3キロ以上」になるカツオ(C群)は「ともに北上量が近年の平年並み」と語った。
 来年にB群、C群に成長するD群(秋に1・5キロ以上)、E群(同1キロ未満)が今年は少なかったのが予測の根拠という。
 さらにB群、C群とも「秋の南下が早い」と述べたほか、D群は「出現が期待できる」とした。いずれの漁場も高水温帯に形成され、冷水域に北上するカツオは少ないため、「トロカツオは少ない」とも話した。
 今年は気仙沼魚市場で1日に千トン以上揚がる日が2度あるなど豊漁で、数量が震災後では初めてとなる3万トンを超した。二平さんは昨年秋にD群などの小型魚が多く見られ、今年はそれが成長して水揚げされたとのデータを示した。
 最後に二平さんは、海外巻き網船がカツオの産卵域であるインドネシア付近の熱帯域で「こっち(日本)では商品にならないような小さなカツオまで取っている」と指摘。「1996年から資源が黄信号だと言い続けているが、何の管理もされず、ほとんど何も変わっていない」と訴えた。
 来年開催される第3回全国カツオまつりサミットの会場が、気仙沼に決まったことも明らかにした。
 このほか、漁業情報サービスセンター水産情報部長の渡邉一功さんが来年のサンマ漁の見通しについて「来季も厳しい状況が続く」と語った。
 講演会は気仙沼商工会議所水産関連部会(阿部泰浩部会長)と、大船渡・釜石両商工会議所の水産関係部会で組織する海洋環境適応研究会が主催。