気仙沼の天気を確認2022年05月23日(月)

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気仙沼市松川に失われた磨崖仏の看板設置

焼香する熊谷会長
焼香する熊谷会長

気仙沼市松川に失われた磨崖仏の看板設置

 中世に気仙沼市松川地内の崖に彫られ、60年前に失われた「赤岩磨崖仏(まがいぶつ)」を後世に伝える看板が24日、国道45号松川インターそばの古町4丁目地内に設置された。関係者ら約50人が出席し、除幕式と魂入れ法要を行った。
 看板は、赤岩城・月館・中館整備保存委員会(熊谷博児会長)が設置。同会や市史によると、磨崖仏は高さ4メートルほどの阿弥陀如来と地蔵菩薩で構成され、鎌倉時代にはすでに存在していた。
 当時の松川は湾奥で、船上から遥拝(ようはい)したと伝わる。海面に磨崖仏の光が映ったといういわれから、表面に金箔(きんぱく)が施されていたと推測される。
 宗教的には阿弥陀信仰とともに地蔵信仰が、当地方に定着した事を示す重要な資料で、東北地方の石仏の歴史上でも貴重だった。現存すれば県の重要文化財級の遺物になっていた可能性があるが、60年前に採石のために切り崩された。
 今回の看板は縦2・5メートル×横1・5メートルで、阿弥陀如来と地蔵菩薩、刻文の写真を入れた。
 この日は熊谷会長、菅原茂市長らによる除幕式の後、宝鏡寺の菊地秀道住職が魂入れ法要を行い、参列者が焼香を上げた。
 熊谷会長は「姿が幻に消えた磨崖仏という文化資源を後世に伝えていきたい。松川は気仙沼の西の玄関口であり、人々が気仙沼を訪れたいと思える場所になるよう、今後も環境整備を続けていきたい」と話した。