鹿折金山資料館がモンスターゴールド模型公開
鹿折金山資料館がモンスターゴールド模型公開
気仙沼市の鹿折金山で1904(明治37)年に採掘された巨大金塊「モンスターゴールド」の原寸を推定して制作した模型が完成し、28日から鹿折金山資料館=市内上東側根=で一般公開される。
モンスターゴールドは、重さ2・25キロ、金の含有率83%という当時として世界最大級の金鉱石で、米国のセントルイス万国博覧会に出展。その後大部分が行方不明となり、日露戦争の戦費調達に充てられたとも言われる。現存する6分の1の塊は、茨城県つくば市の地質標本館に保管されている。
発見時の実物を目にすることはできないが、金山資料館を訪れる人からモンスターゴールドの大きさを問われることが多く、市観光協会の加藤宣夫会長が、推定サイズでの模型制作を提案。協会が市内の看板製作業者・アドワークスの加藤守代表に依頼してつくった。
発見当時の形の手掛かりは、白黒写真1枚と、つくば市に現存する一部分のみ。6分の1のサイズを基に、モンスターゴールドの大きさを縦13・8センチ、横18・8センチと推定。モルタルの上に鹿折金山の金鉱石と金箔を貼って、重さは同じ2・25キロとした。
27日に報道陣向けに公開され、観光協会の加藤会長、金山資料館の豊田康裕館長が経緯などを説明。加藤会長は「これだけ巨大な金塊が算出された金山の歴史を子供たちをはじめ地域の人、観光客に伝えたい。ぜひ模型を見に訪れ、気仙沼の資源の豊かさを感じてほしい」と話した。