気仙沼の天気を確認2022年05月22日(日)

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県が最悪条件で津波浸水域想定公表

県内最大と想定された本吉町道外(登米沢海岸)付近
県内最大と想定された本吉町道外(登米沢海岸)付近

県が最悪条件で津波浸水域想定公表

 県は10日、防潮堤の決壊など悪条件下で最大クラスの津波が発生した場合の浸水想定を公表した。気仙沼、南三陸両市町では浸水面積が東日本大震災時のそれぞれ1・5倍、1・3倍となった。市内では災害公営住宅や防災集団移転団地で浸水するところがある。両市町や関係機関、地域の自主防災組織などのほか、各家庭でも避難や防災の在り方を見直す必要がありそうだ。
 2011年12月施行の「津波防災地域づくりに関する法律」に基づいて設定、公表された。一昨年に大学教授、国や県の関係者で組織された検討会で話し合われていた。
 想定したのは数百年に一度発生するとされるレベル2(L2)津波。東北地方太平洋沖地震、千島海溝沿い地震、日本海溝沿い地震の三つの津波モデルの結果を重ね合わせ、浸水範囲と浸水深の最大のものを図面に表した。
 地震発生とともに地盤が沈下。津波発生時には満潮で、津波が越流した防潮堤は破壊されるといった条件でシミュレーションが行われた。
 気仙沼市では震災時の浸水面積が17・3平方キロメートルだったのに対し、今回の想定は25・6平方キロメートル。南三陸町でも10・9平方キロメートルだったが、13・8平方キロメートルに広がった。
 県内で津波の高さが最大となるのが、本吉町道外(登米沢海岸)付近で海抜22・2メートル。次いで南三陸町戸倉長須賀付近の21・2メートルとなった。このほかは唐桑町小長根で17・6メートル、大島の田中浜で13・4メートル、内湾で7・6メートル、波路上崎野で12・5メートル、本吉町三島で15・2メートル、津谷川河口で18・8メートル、歌津伊里前で16・3メートル、志津川漁港で16・2メートルなど。
 地震発生から第1波が到達するまでの時間は気仙沼市が石巻市とともに県内で最も早い21分、南三陸町が23分。最大波の到達時間は気仙沼市が41分、同町が46分となっている。
 県は想定について「避難を軸とした津波防災対策を構築するための基礎資料を提供することが目的」とし、これより大きな津波が発生する可能性はある―などとしている。