気仙沼の天気を確認2022年05月23日(月)

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徳仙丈への改良道路にドリフト走行のタイヤ痕

タイヤ痕がくっきり残るつづら折りの区間
タイヤ痕がくっきり残るつづら折りの区間

徳仙丈への改良道路にドリフト走行のタイヤ痕

 気仙沼市の徳仙丈山に通じる市道羽田川上線に、ドリフト走行による複数のタイヤ痕が残っているのが分かった。先月下旬に完成したばかりの区間で、念願の舗装を終えた真新しい路面を傷つけ、ツツジシーズンを迎えた山の景観を損なう悪質な行為に、市や観光関係者から怒りの声が聞かれる。市ではシーズン本格化に向けて、対策に乗り出している。
 約20年にわたってツツジの生育、景観維持を続けている「徳仙丈のつつじを愛する会」の小野寺富夫会長は「タイヤ痕に初めて気付いたのは4月半ばごろで、来るたびに増えていった。深夜にふもとまでエンジン音が響くときもある」と話す。
 ツツジをPRしていく中で課題だったのが、登山口までの未舗装区間。シーズンには車両の往来で砂が舞い上がり、視界を遮るほどだった。
 舗装を含む改良工事は、2018年3月に着手。総事業費約7億円をかけて約3・3キロを舗装、幅員を6・5メートルにし、先月下旬に完成した。
 タイヤ痕は、急勾配の解消のために道路をつづら折りにし、滑り止めの加工を施した約550メートルの区間の全てに付けられていた。
 カーブだけでなく直線にも黒い線がくっきり残り、タイヤの削りかすもある。センターラインを越え、路側帯を通ったことが分かる。タイヤの幅はさまざまで、複数台による行為とみられる。
 今回の事案は、登山客を真新しい道路で迎えよう―としていた矢先の出来事。小野寺会長は「立派な道路がツツジのシーズン前に無残な姿になってしまった。信じられない行為に、怒りを通り超して嘆いている。何とか気持ち良く観光客を迎えたいが…」と残念がる。
 市土木課では、被害を気仙沼署に相談した上で、対策を計画。すでに注意看板を設置したほか、ドリフト走行ができないようセンターライン上に物理的な対策を講じることにしている。
 同課は「悪質な行為で許せない。対策は観光バスが往来できるよう配慮する形で検討を進めており、ツツジのシーズン本格化に間に合うよう早急に手を打ちたい」と話している。