気仙沼の天気を確認2022年05月22日(日)

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株式会社 三陸新報
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築250年以上のかやぶき屋根をふき替え

作業に当たっている小林さん㊧と、菅原さん
作業に当たっている小林さん㊧と、菅原さん

築250年以上のかやぶき屋根をふき替え

 気仙沼市本吉町、農業菅原好城さん(61)方で、今では珍しくなった、かやぶき屋根のふき替え作業が行われている。専門の業者が県内産のかやを使って、傷んだ部分の修繕に汗を流している。
 菅原さん宅は、築250年以上という。一部改装されてはいるものの、柱や梁(はり)などは建築当時そのままのもので、伝統的な日本家屋の特徴が見て取れる平屋の木造住宅だ。
 茶の間には暖房設備・オンドルが設置されている。燃やされたまきから出る熱と煙が床下や、こたつ内を走る煙突を通って屋根裏に抜ける仕組み。この煙によって屋根にふかれた、かやなどが内側からいぶされ、すすが付いて強度が増し、防虫になる。
 それでも風雨や雪に長年さらされる屋根表面は傷みが生じる。これまで小さな修繕は繰り返しているが、今回のような規模の修理は2006年以来で、屋根全体の2割ほどを新しくする。
 作業は4月下旬から、登米市のかやぶき作家・小林功さん(48)によって行われている。長さをそろえたかやを差し込み、「雁木(がんぎ)」と呼ばれる専用の道具で突いてならし、「屋根ばさみ」で切って整えていく。小林さん1人での作業で、「順調にいっても6月上旬か中旬までかかる」という。
 かやぶき屋根の住宅は市内で少なくなり、修繕できる職人を探すのも難しくなったが、菅原さんは「夏は涼しいし、住み心地はいい。これまで父親らが継承してきた家なので、子、孫に引き継いでいきたい」と話している。