気仙沼の天気を確認2022年06月29日(水)

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角星 水鳥記など北欧へ販路拡大

角星白山製造場を訪れたオーケ社長(右から3人目・角星提供)
角星白山製造場を訪れたオーケ社長(右から3人目・角星提供)

角星 水鳥記など北欧へ販路拡大

 気仙沼市の酒造会社「角星」(斉藤嘉一郎社長)が、北欧向けに日本酒の出荷を始める。同社がヨーロッパ圏に製品を輸出するのは初めてで、コロナ禍で苦戦を強いられる中で広がる新たな販路に期待がかかる。
 同社の製品を仕入れるのは、日本酒を中心に日本のアルコール飲料を輸入し、飲食店向けに卸すスウェーデン・ストックホルムの「あけぼのアンリミティッド」(オーケ・ノードグレン社長)。すでに日本国内約50の酒蔵と取引がある。
 日本酒文化に精通しているオーケ社長は、2020年秋の叙勲で旭日双光章を受章。丁寧で誠意ある酒造りに取り組む酒蔵を取引相手に探しており、気仙沼出身で都内在住の内藤明美さん(60)が共通の知人を介し、地元の角星を紹介した。
 事前に送った同社製品を試飲して気に入ったオーケ社長が、内藤さんらと29、30日に来市。同社白山製造場の見学、試飲を行い、「水鳥記」「喜祥」など8銘柄計700本の買い付けを決めた。
 製品は都内の輸出業者を通じて今月中に出荷される予定。スウェーデンをはじめ、ノルウェー、フィンランドなど北欧5カ国、エストニアなどバルト3国の飲食店などで提供されることになる。
 11年前の東日本大震災発生当時、日本にいたオーケ社長は気仙沼の被災状況も映像で目にしており、何か役に立ちたいとの思いも持っていたという。角星の製品について、オーケ社長は「全てがバランスの取れた酒。日本酒を通じて気仙沼の良さも海外に広めていきたい」と話した。
 角星は台湾や香港向けの輸出実績はあるが、欧州圏との取引は初めて。今後は9月の出荷予定もあり、斉藤社長は「これほど日本酒に知見がある外国の方に出会ったのは初めて。海外販路を新たに築くのはハードルが高く、今回の話はとてもありがたい。継続した取引につながるよう期待している」と意気込んでいる。