気仙沼の天気を確認2022年06月30日(木)

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新津波浸水想定で気仙沼市立小・中学校が避難路や場所見直しへ

訓練に臨む生徒
訓練に臨む生徒

新津波浸水想定で気仙沼市立小・中学校が避難路や場所見直しへ

 県が最大規模の津波を想定した津波浸水区域を公表したことを受け、浸水域に入るなどした気仙沼市内の小・中学校が、津波避難マニュアルの見直しを進めている。1次避難場所となっている学校だけでなく、校外の2次避難場所も浸水域に入ったところもあり、各校では訓練で避難ルートや所要時間を検証するなどして新たな計画の策定を急いでいる。
 学校が浸水域に入ったのは、条南中、大谷中、大谷小、鹿折小、唐桑小の5校。大谷小、中は高さ1~3メートル、他の3校は3~5メートルの浸水で各校とも1階は完全に水没し、条南中や鹿折小では、校舎2階まで被害に遭う事が考えられている。
 このうち、条南中(宮崎明雄校長)は、避難先を市立病院近くの東條皮膚科クリニックにすることを検討している。校舎の3・4階に避難する計画だったが、孤立する恐れがあることや校舎が老朽化しているため、新たにできた歩道橋を渡って神山川対岸の高台に向かうことを考えている。
 震災の津波で1階が浸水した鹿折小(小野寺裕史校長)は、2次避難場所に指定していた学校西側の空き地が、新想定では浸水区域に入る可能性があり、新たな2次避難場所の選定を急ぐ。
 浸水区域に入らない事業所の用地を新たな避難場所にすることで調整しており、合わせて移動ルートや避難の時間などを検証し直す考えだ。
 学区内の東新城地区が新たに浸水区域に入った新城小(佐々木伸校長)では、浸水域の学区から通う児童を、津波注意報解除まで学校に残さなくてはいけなくなった。8日には、月立小、新月中とともに引き渡し訓練を行い、帰宅ルートの見直しや検討を保護者に確認するよう促した。
 佐々木校長は「山あいにある学校だからと安心してはいられない。子供たちや保護者の安全、安心を守るため、さまざまなケースを考えて対応を考え直す必要がある」と話した。
 条南中学校は7日、新たな避難ルートで避難訓練を行った。
 雨が降る中、生徒は神山川に架かる歩道橋を渡り、市立病院方面に向かった。14分ほどで全校生徒の避難が完了し、宮崎校長は「津波の最速到達時間は21分。15分を目標にしていたので、一人一人の命を確実に守れる」と話した。
 訓練後、生徒対象のアンケートを行った。寄せられた意見を防災マニュアルに反映する。