気仙沼の天気を確認2022年06月30日(木)

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ロシアの軍事侵攻で秋のサンマ漁に不安広がる

気仙沼港に水揚げされるサンマ(昨年10 月)
気仙沼港に水揚げされるサンマ(昨年10 月)

ロシアの軍事侵攻で秋のサンマ漁に不安広がる

 ウクライナに軍事侵攻しているロシアへの経済制裁のあおりで、今秋のサンマ漁に不安が広がっている。7日にはロシア側が、日本漁船に対する北方領土周辺海域の安全操業協定の停止を発表するなど事態はエスカレートしており、気仙沼港のサンマ船関係者もロシア水域に出漁した際の理不尽なだ捕だなどを不安視する。それに加えて近年の不漁や燃油高騰などの問題もあり、今年は厳しいシーズンになりそうだ。
 ウクライナ侵攻に反発し、日本は欧米諸国とともにロシアに経済制裁を科している。このあおりで今回、ロシア側が協定停止を発表した。北方4島周辺海域で行われる日本漁船のスケトウダラやホッケなどの漁に支障が生じる恐れが出た。
 サンマは、これとは別に今年分の交渉は、ウクライナ侵攻前の昨年12月に終えており、日本漁船はロシア水域内で約7万5千トン(うちサンマ5万6千㌧)が漁獲できることが決まっている。
 全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま)によると、今のところ例年と動きが変わらないが、北方4島周辺海域のように事態が急転する可能性もあり、先行きは不透明だ。全さんまは「このままロシア水域での操業が認められたとしても、どの船もだ捕を懸念して出漁に慎重になるのでは」と見通す。
 気仙沼港のサンマ船関係者によると、今のところ例年通り出漁予定だが、ロシア水域を避けて公海上で操業しても前線基地の北海道・花咲港と漁場との往来がネックという。ロシア水域内を横切るのが最短ルートだが、ロシアの過剰な取り締まりによって境界に近づくだけでだ捕される恐れがあることから、ロシア水域を避けた大幅な遠回りを強いられることになるという。
 大型サンマ船第81豊清丸の中舘捷夫漁労長(80)は「近年の大不漁や著しい燃油高騰に加えての遠回り。今年は、非常に厳しい年になりそう」と表情を曇らせる。