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気仙沼市震災遺構・伝承館への教育旅行が2・7倍

修学旅行で訪れた石川県の高校生
修学旅行で訪れた石川県の高校生

気仙沼市震災遺構・伝承館への教育旅行が2・7倍

 気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館(芳賀一郎館長)に、本年度も全国から多くの教育旅行生が訪れている。5月末現在で、前年同期の2・7倍の57件約5千人となっており、津波の恐ろしさと、震災の教訓を伝えている。8日は、石川県立寺井高校の3年生63人が修学旅行で訪れ、津波の爪痕が残る校舎を回り、防災意識を新たにした。
 同館によると、修学旅行をはじめとする教育旅行の受け入れは、2019年3月の開館から先月末までに433件2万8510人。新型コロナウイルスの影響でキャンセルもあったが、初年度は102件、20年度は112件、21年度は162件と実績を延ばしてきた。
 本年度は5月末までの2カ月間で57件で、前年比36件の増。東北をはじめ、関西や関東などから中高生ら約5千人が訪れた。12月末までに、すでに約80件の予約が入っている。
 8日の修学旅行では、写真や図を見せながら当時の様子を伝えるガイドに耳を傾け、校舎3階に残る車、壊れた天井や壁、がれきが当時のまま残る教室を回り、津波の脅威を感じ取った。
 3学年主任の小谷貴博教諭は震災当時、福島の高校に勤務していたといい、「自分も被災し、いつ何が起こるか分からないと実感した。学んだことが生徒たちの将来に生きれば」と話し、生徒の一人は「災害に備え、自分にできることを考えて生活していきたい」と語った。
 熊谷心副館長は「震災を知らない子供たちが増えてきている。『伝承』はこれからがさらに重要。多くの人に利用していただけるよう、防災学習の拠点となるよう力を入れていきたい」と話している。