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唐桑半島ビジターセンターの津波体験館が26日閉館

唐桑町の「津波体験館」が歴史に幕
唐桑町の「津波体験館」が歴史に幕

唐桑半島ビジターセンターの津波体験館が26日閉館

 唐桑半島ビジターセンター内の「津波体験館」が、26日に閉館する。センターの全面改修工事に伴うもので、日本初の津波体験施設として、38年にわたってその脅威を伝えてきた歴史に幕を下ろす。
 体験館は、過去の津波の継承や防災意識向上を目的に県が整備し、1984年7月に開館。スクリーンや鏡状の壁に映し出される映像に合わせ、風や揺れ、音で津波の恐ろしさを体感できる施設で、明治と昭和の三陸大津波の記録と東日本大震災の教訓を伝えてきた。
 昨年度末までに約84万人が来館。全国から防災関係者の視察や学校の教育旅行での来館もあり、多くの人に親しまれた。最盛期の91年度には年間約6万3千人が来館したものの、利用者は年々減少。2013年に東日本大震災の映像や証言を加えてリニューアルし、1万2千人台に一時持ち直したが、新型コロナウイルス感染症などもあり、昨年度は2099人にとどまった。
 18日は、閉館を知って訪れた市内外の来館者でにぎわった。仙台市から訪れた60代夫婦は「映像を見て、地震の時に1人だったらと想像し怖くなった。津波の恐ろしさを後世に語り継ぐには必要な施設だと思うので、閉館は残念。最後に見学できてよかった」と惜しんでいた。
 新たなビジターセンターは、県から建物を譲渡されている市が整備を行い、アウトドアの拠点として来春以降にオープンを予定する。運営している市観光協会唐桑支部の千葉光広事務局長は「38年の歴史を持つ体験館がなくなるのは非常に残念だが、改修後も唐桑の自然や歴史、文化を伝えられる施設にできるよう検討していきたい」と話している。
 開館時間は午前8時30分から午後4時30分まで。21日は休館。問い合わせはビジターセンター内の市観光協会唐桑支部(電話32・3029)まで。