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株式会社 三陸新報
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志津川湾でギンザケ国際認証ASC取得へ

水揚げされた養殖ギンザケ
水揚げされた養殖ギンザケ

志津川湾でギンザケ国際認証ASC取得へ

 県漁協志津川支所の戸倉地区銀鮭部会が、同地区で海面養殖しているギンザケの国際認証「ASC」の取得に向けて動き出した。環境などに配慮した持続可能な養殖業の証しとなるもので、2024年度までの3年計画で取得を目指す。安全性と付加価値を向上させ、加工や流通などを含めた地域経済の活性化にもつなげたい考えだ。
 ASCは水産養殖管理協議会の略称。認証の対象魚はサケやブリ、タイなど12種(21年現在)で、養殖場周辺の水質や生態系が保全されているほか、餌や病気対策といった商品管理、労働環境などが適切であることを保障する。
 同支所によると、ギンザケの認証取得例は国内では少なく、県内は女川町の事業者1件のみ。戸倉地区では16年、同支所戸倉出張所が手掛けるカキ養殖が国内で初めて取得しており、PRや労働環境改善などに効果が出ていることを踏まえ、ギンザケでも取得に挑戦する。
 同部会では6人が県のブランド「伊達のぎん」を養殖しており、まずはいけす24基中6基ほどで取得を目指す。6月に養殖場の海域で実施した水質などの環境調査では、ASCの基準をクリアしていた。
 課題は、稚魚の仕入れ先の養魚場のASC認証取得や、基準に適合した餌の調達先。今後、稚魚の搬入先を調整している県漁協、養魚場、伊達のぎんブランドの餌を製造している企業の協力を得て、準備が整い次第審査を受ける。
 同支所では「認証による手間や経費の増加、餌の違いによる成長率変化などハードルは高いが、ラムサール条約登録湿地の志津川湾の保全、ギンザケ養殖の維持と発展を考えた時に必要。カキと同様に、ほかの事業者にも普及するためのノウハウを得るためにも、チャレンジしていく」と話している。