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株式会社 三陸新報
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マグロ船元乗組員が模型船50隻目を建造中

作った模型の一部と渡邉さん
作った模型の一部と渡邉さん

マグロ船元乗組員が模型船50隻目を建造中

 気仙沼市舘山に、40年にわたって漁船の模型を作り続けている人がいる。元遠洋マグロはえ縄船乗組員の渡邉昭二さん。80歳になった今も制作意欲は衰えることなく、50隻目を「建造中」だ。
 制作を始めたのは遠洋船の乗組員だった40歳の時。「もの作りが好き」で、出港の際に材料と工具を積み込み、タスマン海やカリフォルニア半島沖などの漁場へ向かう時と、漁場から日本に帰って来る時の空き時間に作っていた。
 55歳で船を降り、市内の建設会社で働き始めてからも継続。10年ほど前にその仕事を辞めてからも、長くて1日3時間ほどの作業だが、毎日こつこつと続けている。
 作り方を教わったことはなく、設計図もない。製材所で購入した朴木(ほうのき)の角材を、のみやナイフで船の形に削っていく。マストにはつまようじ、スクリューには薄い鉄板などを使い、階段や手すりといった細部まで再現する。
 大きい模型は長さ80センチ、小さいものは30センチほど。全てマグロ船をモデルにしているが、煙突の形やライトの有無など1隻1隻に違いがある。
 完成するたびに「次はここをこうしよう、ああしようと考え、また始める。今まで満足したことは一度もない」。今後も制作を続けていくつもりで、「目標は100隻」と笑顔を見せる。