気仙沼の天気を確認2023年11月30日(木)

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BRT交差点に車両通行知らせる装置を求める声

踏切には専用道への進入防止のバーがないところも
踏切には専用道への進入防止のバーがないところも

BRT交差点に車両通行知らせる装置を求める声

 JR気仙沼線BRTの専用道に、事故防止対策を求める声が気仙沼市民から上がっている。専用道と一般道が交わる交差点では、一般車両や通行人向けの遮断機や車両通行を知らせる装置がないところが多いためだ。8月には、市内の高齢者が交差点でBRT車両と接触して死亡する事故もあり、改善を求める声が高まっている。
 気仙沼線BRT東新城駅近くの市道と専用道が交わる第1所沢踏切。東新城地内と茗荷沢や後九条地内、所沢地内に行き交う車、買い物や散歩で専用道を横断する人たちの利用が多い。
 専用道には、BRT車両が通過する際に開閉するバーが1本、バーの開閉が正確に作動していることをBRT運転手に示す黄色い回転灯があるだけ。市道側には一時停止標識があるものの、BRT車両が通過することを通行者に知らせるための装置はない。
 開閉するバーは一般車の進入防止にもなるが、上り方面にしかなく、下りの気仙沼駅側はない。近くにある待避所でBRT車両がすれ違う際には、開閉バーが開いたままの状態になり、間違って一般車が専用道に進入する恐れもある。
 この踏切をよく利用する後九条の女性は「開いたままの専用道に車が入らないか心配。道幅も狭く、行き交う車は対向車に集中しがち。BRT車両通過に音が鳴る装置や遮断機があれば、もっと安全に通れるのだが」と改善を望む。
 市によると、市内の専用道と一般道の交差点は、20から30カ所。交通量の多い交差点には信号機がついているが、一般道側への標識や装置がついているところは少ない。
 市では、8月に幸町地内で高齢女性がBRT車両と接触して死亡した事故を受け、音が鳴る装置の設置など対策をJR側に要望している。
 市では「道路交通法などの制約もあるが、死亡事故が起こっており、そのままとはいかない。JR側と協議の場を設け、対策をまとめたい」と話している。