津波ハザードマップ最終WS始まる
津波ハザードマップ最終WS始まる
気仙沼市が各地区で行っている地区津波ハザードマップ作成ワークショップ(WS)の最終回が、6日から始まった。5月から開催してきたワークショップの3回目で、初日は、小泉地区を対象に開かれ、地区住民が市が示したマップ案の修正を行ったほか、観光客の避難方法などについて議論し、より安全な避難ルートなどをマップに落とし込んだ。
WSは、県が示した最大クラスの津波浸水想定を受け、市内15地区で行われている。これまで2回実施しており、シミュレーションを基にした車避難と徒歩避難の比較、津波到達予想時間までの徒歩避難可能エリアと避難ルートの確認、避難する際の留意点を考えるなどしてきた。
小泉地区の最後のWSは小泉公民館で開かれ、地域住民ら約20人が参加。最大で高さ約20㍍の津波が予想されている地域の浸水範囲やこれまでのWSで定めた避難経路などをCGで確認し、市がマップ上に示した避難所の名称や場所、注意点が的確か話し合った。
地区では浸水エリアに住居がほとんどないため、海水浴場などの来訪者の避難が大きなテーマ。海岸から防潮堤を越えて高台に避難する際のルートを再度考え合ったほか、津波到達までの予想時間が短いため、避難道整備、車での通行者への避難誘導看板の設置などハード対策を求める声が上がった。
出された意見を基に市がマップを修正し、完成版を本年度内を目標に毎戸に配る。
小泉町区振興会の岩渕孝男会長は「避難所となる公民館が孤立するなど課題は多い。観光客をどう守るかを含めて、今後完成するマップを訓練に生かしたい」と話した。