津谷川サケ初日33匹止まり
津谷川サケ初日33匹止まり
気仙沼市本吉町の津谷川で8日からサケ漁が始まった。他の河川と同様に遡上が思わしくなく、捕獲したのは昨年初日の3分の1ほどの33匹(雄19匹、雌14匹)。採卵もスタートしたが、今後も親魚が少ないことが予想されるため不足分を他河川から移入する予定だ。
ふ化放流事業を行っている小泉川鮭増殖組合(中舘忠一組合長)が先月下旬、右岸と左岸を結ぶようにして張った網に捕獲器を設置。遡上するサケを待っていたがなかなか入らず、今季の初捕獲は116匹を取った昨年初日より10日ほど遅くなった。
この日、河口付近の捕獲所で組合員が作業。捕獲器の網を手繰り寄せてサケを小舟に揚げた。勢いよく跳ね回る魚体を捕まえてはトラックに移し、ふ化場へ。雄と雌を選別した後、雌の腹を割いて卵を取り出して人工授精を行った。
組合は今後、捕獲器に入った親魚がまとまった段階で水揚げする。例年ならピークは今月下旬で、来年1月中旬まで続く。
今季は極度の不漁が始まった4年前に放流した稚魚が戻って来る年。当時は放流数も少なく、遡上は期待薄だという。今季の捕獲数は昨季実績を300匹ほど下回る1200匹を計画している。採卵は100万粒の予定で、昨季同様に北海道産を移入する予定という。
中舘組合長は「不漁の中であり、このぐらい(初日33匹)の捕獲数は仕方がない。遡上が遅くてもいいからこれから取れてくれれば」と話している。