気仙沼の天気を確認2023年11月30日(木)

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気仙沼沿岸でアワビ初開口

アワビの水揚げと計量で活気づく要害漁港
アワビの水揚げと計量で活気づく要害漁港

気仙沼沿岸でアワビ初開口

 気仙沼市内の3地区で15日、アワビの開口があった。気仙沼・本吉地方では今シーズン初の口開けで、朝日がキラキラと輝く海に小舟が一斉に繰り出し、漁業者らは磯場で次々と捕獲した。
 この日、開口があったのは唐桑、大島、階上の3地区。本吉町大谷地区も開口予定だったが、天候不良で延期された。
 大島地区では、午前6時30分から同8時30分までの漁。漁業者らは、舟の上から箱めがねで海中をのぞき込んでアワビを探した。獲物を見つけると、長い鈎竿を持つ腕にグッと力を入れて捕獲した。
 漁を終えると、各浜に水揚げして計量。要害漁港でもアワビが次々と籠で運び込まれて活気づいた。大島東岸で漁をした千葉豊さん(78)=市内廻舘=は「水の透明度はまずまずで浅いところはよく見えたが、潮の流れで舟が動かされて思うように取れなかった。今季は福島第1原発処理水海洋放出の影響で価格が下がって残念」と話した。
 県漁協各支所・出張所によると、この日の水揚げ量は3地区合わせて約3㌧で、各地区の昨年の初開口とほぼ同じだった。
 気仙沼・本吉地方で今月に水揚げされるアワビの浜値は10㌔当たり6万~5万7千円で、昨年より3割ほど下落している。
 きょう16日は南三陸町戸倉地区で開口が予定されている。