向洋生航海実習終え帰港
向洋生航海実習終え帰港
気仙沼向洋高校(白幡充校長)の生徒らを乗せ、北太平洋でマグロはえ縄実習などを行った県海洋総合実習船「宮城丸」(699㌧)が16日、45日間の航海を終えて気仙沼に帰港。たくましく成長した生徒たちが魚市場にマグロ類など約4㌧を水揚げした。
今回、実習に臨んだのは、同校情報海洋科海洋類型の2年生14人をはじめ、専攻科漁業科の1年生6人と県水産高専攻科1年生3人。10月4日に気仙沼を出港し、小笠原諸島東沖に向かった。
はえ縄操業実習は8回行い、ビン長(1・4㌧)をはじめ、メバチマグロ(0・8㌧)やキハダマグロ(0・7㌧)など計3・6㌧を漁獲した。
コロナ禍前はハワイ沖で操業してホノルルに寄港していたが、今回は日本近海での操業となり、寄港地を沖縄に変更。3日間滞在し、美ら海水族館などを訪れた。
航海を終えた宮城丸は、16日朝に気仙沼魚市場岸壁に着岸。生徒らはヘルメットをかぶって甲板に並び、自分たちが漁獲した魚が冷気を放ちながらクレーンでつり上げられて水揚げされる様子を見守った。
伊藤心晴さん(17)は「だいぶ船酔いに苦しんだが、仲間と力を合わせて魚を取った時の感激は忘れられない。水揚げに立ち会い、達成感もいっぱい。将来は船員を目指しているが、進路選択の上で貴重な経験になった」と話した。