歌津など新たに5路線でデマンドバス実験開始
歌津など新たに5路線でデマンドバス実験開始
南三陸町は20日、歌津地区と入谷地区の路線バス計5路線で、新たにAIを活用した予約型乗り合いバスの運行実験を開始した。7月に先行導入していた入谷地区の1路線を含め、本年度に計画していた全6路線で切り替えが完了。来年度までに、時間、場所などで柔軟な対応ができる予約型が、持続可能な公共交通手段となるかどうか検証する。
実験は町や地元交通事業者、トヨタ自動車東日本などでつくる協議会が実施。特に利用が少ない路線を対象に、7月に入谷地区の入谷線、今回は歌津地区の払川、韮の浜、泊浜、港・名足の4路線と、入谷地区の大船沢線で従来のバスから予約型に切り替えた。
歌津地区の4路線はワゴン車3台、大船沢線は1台で運行する。停車スポットは、ごみ集積所、足腰が弱いなど特別な配慮が必要な人の自宅付近などを加えて従来の2倍以上に増加。予約は利用登録後、スマートフォンや公共施設などにあるタブレット端末、電話で行う。運行ルートはAIが予約状況を整理して設定する。
料金は8キロ未満が400円、8キロ以上は500円。町企画課などによると、10月末現在の登録者は入谷地区(2路線)が約130人、歌津地区は約100人で、11月に入って約30人の駆け込み登録があったという。初日は歌津地区では6人、大船沢線は2人(延べ数)が利用した。
同課は「本年度は周知を強化しながら、乗車促進キャンペーンなども検討する。来年度は本年度の結果を見ながら、新たな路線で導入するかどうかも協議していきたい」と話している。問い合わせ、登録は同協議会事務局の歌津交通(電話25・7608)まで。