気仙沼の天気を確認2024年02月23日(金)

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株式会社 三陸新報
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AIで魚種サイズ選別実証試験

新機構の性能を実証した試験
新機構の性能を実証した試験

AIで魚種サイズ選別実証試験

 定置網などで水揚げされる魚をAI(人工知能)で自動選別するシステムの開発に向けた実証試験が、2日までの2日間、気仙沼市内で行われた。人手不足が深刻化する水産業界の省人化を目的に、東杜シーテック(仙台市)などが2019年から重ねている試験で、この1年での改良成果が試された。
 東北大学大学院工学研究科情報知能システム研究センターなどと連携して取り組んでいるシステム開発。大量に水揚げされる魚の選別作業を自動化することで、将来的には作業人員が7割程度削減できると期待される。
 選別機本体は21年度までに開発済みで、現在は魚投入口の開発・改良などを重ねている。
 気仙沼での試験は22年12月以来。前回は、選別機の処理能力を上回る量の魚が一気に投入されないように人手で調整していたが、今回はこの過程を機械化。ベルトコンベヤーにセンサーを付け、投入量を自動調整するように改良した。
 今回の試験も、前回同様にサバ、アジ、イナダなどを使って性能を試した。選別機内部では、カメラが撮影した魚体をAIが即時解析して魚種やサイズを判定するが、前回は複数の魚が重なってカメラの前を通過した際に判定漏れが生じ、全体の6割程度しか正しく選別できなかった。
 これを踏まえ、カメラの前で魚が整列するように内部のレーンを改良したことから、全体の9割以上が正しく選別できた。
 研究センターの鹿野満特任教授は「この選別機だけで全ての魚を魚種別、サイズ別に分けるのはまだ難しいが、ローラー選別機などと併用すれば実用的になりそう」と話した。
 会場提供した高橋水産の髙橋大海専務は「業界で人手不足が深刻化する中、こうした技術が進化していくのは心強い」と話した。