気仙沼の天気を確認2025年04月03日(木)

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ヨシキリのワシントン条約掲載発効前に気仙沼港で懸念の声

輸出相手国の動向などが示された説明会
輸出相手国の動向などが示された説明会

ヨシキリのワシントン条約掲載発効前に気仙沼港で懸念の声

 ワシントン条約締約国会議で、ヨシキリザメなどの「付属書Ⅱ」への掲載が決定して11月で1年となり、発効までの猶予期間が終わる。国内では、これまで通り水揚げできるが、外地水揚げや輸出などは手続きが煩雑になるばかりでなく、日本との取引を止める動きさえ出始めているという。19日に気仙沼港で開かれた説明会で、関係者から懸念の声が聞かれた。
 絶滅の恐れがある野生動植物の国際取引を規制するワシントン条約。昨年11月に中米・パナマで開かれた締約国会議で、ヨシキリなどメジロザメ科54種の「付属書Ⅱ」掲載が決定した。掲載されても商業取引できるが、輸出国政府発行の許可書が必要になる。
 日本は、ヨシキリの掲載決定を「留保」したため、排他的経済水域(EEZ)や公海で漁獲した魚の国内水揚げに関しては影響がないが、外地水揚げや輸出は政府の許可書が新たに求められる。
 説明会は、気仙沼魚市場会議室で開かれ、遠洋・近海船関係者やサメ類取扱業者など約40人が出席。水産庁や経済産業省の担当者から、主な輸出相手国の動向や輸出手続きの進め方などについて聞いた。
 水産庁の担当者は、遠洋マグロはえ縄船の主な外地水揚げ国であるスペイン、南アフリカや、ヨシキリの主要輸出国であるブラジル、ウルグアイなどとの政府間調整の結果について「許可書があれば問題ないとの回答が得られている」と説明。
 これに対し、県北部鰹鮪漁業組合(北かつ)の勝倉宏明組合長は「実態を見ると、すでにウルグアイが輸入を止める動きがあり、政府間調整の回答と乖離している。今後、こうした取引の停滞が広がっていくのでは」と懸念を示した。
 この問題について水産庁漁場資源課の大森亮生態保全室長は「外交ルートを通じ、これまで通り取引できるよう働き掛けたい」との考えを示した。